




|


 |
ご挨拶 |

生命健康科学研究所長
鈴木 康夫
|
「安全・安心によりよく生きる」を目指して
20世紀の後半以降、私たちの社会は発展を求めてまいりました。その結果、科学技術の高度な展開により、社会の機能効率は目覚ましく発展いたしました。その反面、私たちの生活には、複雑な要因が絡み合って、予想を超える多くの課題をもたらすことになりました。中でも、地球総人口の増加は環境、エネルギーや食糧問題など私たちの生活や健康を脅かす今後最も深刻な問題を投げかけることになりましょう。
かような状況を克服し、持続性ある発展社会を構築するために、本研究所は新しいスタイルの科学技術の開発研究を萌芽さすべく、2004年に設立されました。その目指すところは、“安全で、安心によりよく生きる”をモットーに、社会の要求やニーズに応え得る技術開発と人材の育成であります。具体的には、遺伝的な要因に加えて、カロリー過剰摂取に起因して発症するいわゆる生活習慣病や新型感染症など、現代の疾病と健康障害を対象にして、予防と治療ならびに看護と介護のための新規の科学技術、医療と看護技術と教育システムの開発に向けた研究を推進して参りました。 その留意点は、
| 1) |
社会に還元できる科学技術の展開 |
| 2) |
生涯はつらつの生活(予防医療、ヘルスサイエンス)に資する開発型研究 |
| 3) |
創造的人材育成、メリハリのある評価、競争的環境の強化 |
| 4) |
工学・人文・社会科学との総合的視点の強化 |
| 5) |
保健と看護・介護を軸にライフサイエンスに基づくシステムの構築 |
| 6) |
地域の研究、医療機関、産業との密接な連携 |
であります。
その成果は、平成20年9月、文部科学省の私立大学戦略研究基盤形成支援事業「生活環境因子誘発疾患の予知・予防に関する戦略的研究(代表者 生命健康科学部教授 鈴木康夫)」として採択され、独立した研究センター“ヘルスサイエンスヒルズ”(センター長 鈴木康夫)が新たに誕生いたしました。また、本研究所では、「在宅医療支援のための地域大学連携システム構築」をテーマに、地域密着型のプロジェクト研究も展開しています。さらに、これらの研究・人材育成活動に加えて学生の教育ならびに社会への知の還元の一助として、本学生物機能開発研究所(所長 永井和夫)との共催により中部大学ライフサイエンスフォーラムとして、ライフサイエンス研究のフロンティアによる講演会を毎年開催し、研究所紀要においてもその内容を紹介しています。
一連の研究所活動により、中部大学の特色を全学的に結集し、研究機関としての高いアイデンティティーの形成を目指すべきであろうと願う次第であります。
|
 |
研究所の概要 |
本研究所は中部大学の新しい学問分野を開拓するという構想の基に、2004年6月に設置されました。その背景には、高齢化社会や社会の複雑化に伴う健康不安や生活習慣病、感染症の発生など、「よりよく生き」、かつ「よりよく暮らす」ための障壁となっている現代社会の状況があります。開拓すべき学問分野は、生命科学と基礎医学を統合し「生命健康科学」創出であり、その上で健康増進や疾病予防、先端的な保健看護の教育研究システムの確立を目指しています。
現在、過去3年間近くにわたって実施してきました萌芽研究成果を基に各種の環境因子誘発加齢関連疾患を発症前の段階で的確に予知し、確実に予防できる画期的な技術・素材・薬物等を新規に開発するための基盤研究とともに、新たな保健看護の教育研究体制の構築に向けての基盤研究を進め、「安心・安全なはつらつ生活」の実現に予防医学の側面から寄与することを目指しています。そのために、集学的な統合強化に向けて、モデル動物の活用に本学の動物実験教育研究センター、また、食の安全等の研究実績を有する生物機能開発研究所および応用生物学研究科の協力を得てバイオインフォマティクスの育成や生理活性物質利用への視点強化などを推進しています。
生命健康科学研究所研究内容の概要
21世紀型疾患の病因と病態を長い時間軸のもとでゲノム要因と環境要因の両面から解析し、顕在化する脅威の疾病への初動対処と事後対処を中心にした予防と治療ならびに看護と介護のための薬物、資材、機器、技術による新たなシステム開発に向けた研究
 |
|