3年生の皆さんへ
私たちの研究室には、私のほかに2人の経験豊富な先生がおられます。スタッフの研究紹介のところにあるように、松浦明先生と西村昭子先生です。私を含めて3人の共通の興味は微生物の機能を知ろう、微生物の能力を明らかにしてできれば何かの役に立って欲しい、ということです。
松浦先生は酵素を対象とする企業で研究・開発を手がけられ、現在世界中で食品や医療関連で用いられているいくつもの酵素を生産する微生物を自然界から探し出し実用化された経験があり、西村先生は分子生物学の基礎を築くのに用いられたモデル生物として有名な大腸菌を材料として、細胞分裂過程や細胞膜の機能調節機構を研究しておられます。
私はこれまで微生物の生産する生理活性物質の探索や作用機構の研究を続けてきました。現在もその続きの研究は本学部の禹先生や、他の大学にいるかつての仲間たちと進めています。
永井研に所属する学生さんは最初に微生物の宝庫である自然界、たとえば土壌などの採集から微生物の分離、観察をします。その後で、酵素に興味のある人は松浦先生の指導で特定の酵素を生産する微生物の探索をし、生産する酵素の分離精製、活性や特性の検討を進めます。より基礎的な現象に興味をもつ人は、西村先生が分離されたいろいろな性質の変化した変異株を利用して遺伝子やタンパク質の挙動などを調べます。興味ある酵素が発見されたときには、西村先生のお得意である最新の分子生物学的手法を用いてさらに詳しい解析を進めることができます。
残念ながら、私は23年3月に退職することになっていますので卒業研究後の指導はできません。大学院進学希望の人には研究室を変わっていただくことになりますので、それを承知できてください。ただ、この方面の研究経験を持ちたい人や関連の文献調査を希望する人は大歓迎です。きっと面白い経験ができると思います。今年3月に卒業した卒研生の一人は、昨年12月に日本分子生物学会という大きな学会で発表するという快挙を成し遂げました。

