「大豆イソフラボンの脂肪細胞機能調節を解明した論文が掲載されました!」

 大豆たんぱく質の摂取は脂質代謝の改善や脂肪細胞の機能の改善に関与するとの報告がなされています。一方、イソフラボンはエストロゲン様作用をはじめとする種々の生理機能が知られているが、安全性に関しても議論がされてきました。
 これまでに私たちは、ショウガ辛味成分やブラジル産プロポリス成分のアディポネクチンの発現低下に対する抑制作用の検討とその分子メカニズムの解明を行いました。今回、大豆イソフラボン(図14)としてダイゼイン、ゲニステインのアディポネクチン発現低下抑制作用を明らかにしました。さらにその作用メカニズムを、MAPキナーゼ経路の中でJNKの抑制(ゲニステイン)、FoxO1タンパク質の発現低下抑制の点から明らかにしています。なお、JNKタンパク質とゲニステインとの相互作用はドッキングスタディからもその作用を示唆するデータを得ており、ダイゼインは、その構造の相違からJNK阻害に関与しないことを示すことができました(図15)。この成果は、Mol. Nutr. Food Res. 56 (2012) 1783–93. に掲載されました。
 本研究は中部大・津田研、北里大・薬との共同研究にて行われました。ご関係の皆様に深謝いたします。



図14 今回検討した大豆イソフラボンの構造

図15 JNK1とゲニステイン、ダイゼインとのドッキングポーズの比較